【異世界漫画】15歳になった俺は、はたしてどんな固有スキルを授かるのか? 第1~8.2章【俺の鑑定スキルがチートすぎて】って異世界マンガが話題らしいぞ
俺の鑑定スキルがチートすぎて
この動画消されないよな?
Ben rafferty死亡フラグか・・・?
おつおつ
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【異世界漫画】15歳になった俺は、はたしてどんな固有スキルを授かるのか? 第1~8.2章【マンガ動画】
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01◆もらったスキルは規格外
俺ことメル・ライルートが住む世界では、15歳になると大地母神様から固有スキルをいくつか授かるのが習わしだ。
『剣術』とか『魔力増幅』とか荒事向きのものもあれば、『料理』とか『建築』とか『経理』とかの専門技能を高めるものもある。
中には『話術』とか『鍵開け』とか、使いようによってはイリーガルな方向へ人生を導くものもあったりする。
さまざまな固有スキルの中で、ちょっと面白いのが『鑑定』だ。
対象となるモノの情報を読み取るスキル。
ちょいと地味に感じるこのスキルは、実のところかなり有用だったりする。
なにせ、ガラクタにしか見えない物にものすごい価値があるだとかを一瞬で見極められるのだ。
ランクが上がれば対象に『人』が追加され、素性を隠してのうのうと生きている犯罪者も一発で見抜く力がある。
その汎用性と稀少性の高さから、授かれば国家に重用されるほど。
が、いいことばかりじゃない。
逆に言えば、犯罪者にとっては最悪の『天敵』となるのだ。
だから低ランクのうちに抹殺しようと、命を狙われることだってある。
15歳になった俺は、はたしてどんな固有スキルを授かるのか?
思えば苦労に苦労を重ねた人生だった。
飲んだくれの親父に代わり、一人息子の俺は病気がちの母さんを支えて農場やらでこき使われる毎日。
母さんは流行り病で死に、親父も当然のように酒で体を壊してぽっくり逝ってからは天涯孤独の身となる。
できれば切った張ったの血生臭い世界からは遠く、悠々自適に暮らしたい。
そんな人生が送れるような固有スキルを授かりたいなあ。
期待と不安が入り混じり、ドキドキしながら教会で『祝福の儀』を行ってみたところ。
「おめでとうっ! いやあ『鑑定』なんて久々に見たなあ。これでライルート君の将来も安泰だねえ」
ちょっと頭髪が心もとない神父さんがにこやかに告げた。
ここは町の教会の奥の部屋。
燭台の明かりだけの薄暗い空間で、俺は怪しげな水晶玉に手をかざしたまま固まっていた。
「ライルート君? 大丈夫? びっくりしすぎて呆けちゃったかな?」
今年めでたく40歳を迎え、寂しくも独り身の神父さんが笑みを浮かべたまま首をかしげる。
「あの……、本当に俺、『鑑定』がもらえたんですか?」
「間違いないよ。まあ、このひとつだけだし、ランクはS,A,B,C,D,Eの中でも最低のEだけどね。スキルを2、3個もらえる人もいたり、たいていの人はランクDからスタートするけど……。あ、そこはほら! 『鑑定』だし? 食いっぱぐれない意味じゃあ、大当たりだよっ!」
ちょっとどんよりしてしまった俺を、明るく励ます優しい神父さん。
2年くらい前にふらりとこの町にやってきてから、人当たりの良さと信仰心の高さから、みんなに愛されているおっさんだ。
孤児を集めて孤児院みたいなこともしている。
俺は自活しているけど、ちょくちょく来ては、同じ境遇の子らの相手をしていた関係で、わりと神父さんとも仲良しだったりする。
「そ、そうですよね? そういえば去年、大工見習いのゴータさんがスキルひとつでランクがEだったって話……あれ? それくらいしか聞いたことないな……? それにあの人、鬱になって引きこもってるって……」
「彼はほらっ! 大工になりたいのに『釣り』のスキルをもらっちゃったから。それで親方にねちねち嫌味を言われて……」
固有スキルは人生を左右するものじゃない。『人生設計と噛み合っていたらラッキー』くらいに考えたほうがいい、とは神父さんの自論。
ちょっとどんよりしてしまったが、俺はゴータさんとは違う。
なんといっても稀少で有用な『鑑定』スキル。
がんばってランクを上げれば、いずれ王宮勤めも夢じゃないのだっ。
微笑みながら近寄ってきた神父さんに、俺は最大限の感謝を述べる。
「ありがとう神父さんっ」
「いやいや、私のおかげじゃないよ。君に『鑑定』スキルを授けたのは大地母神様で、ライルート君は才能があったのさ」
神父さんは俺の肩にぽんと手を置いて励ましてくれた。
「才能かあ。あんまり実感はないけど、俺、がんばってランクを上げて、出世するからね!」
「ああ、うん、そうだね。がんばってランクを上げ――られると、私は困るなあ」
ずぶり。
「ぇ…………?」
胸に焼けるような痛み。
反射的に目線を下げると、俺の胸に鋭いナイフが突き刺さっていた。
ナイフを握った手を辿っていくと、神父さんの無機質な笑みが……。
「な、んで……?」
ナイフから手が離れる。
俺は支えを失ったように、仰向けに倒れた。
「『なんで』かって? 死にゆく君に説明する必要はないさ。ただね、君にランクを上げられては困るんだよ。まあ、初期ランクがEなら、『人』を鑑定できるランクBに到達することはなさそうだけどね」
神父さんは笑みを崩さず、冷ややかに俺を見下ろしていた。
「念のため、というやつかな。私がわざわざ教会で神父の真似事をしているのは、こうして『鑑定』スキルを授かった者を、抹殺するためだからね」
俺は半ば無意識に、『鑑定』スキルを発動した。
神父の冷たい笑みに重なり、半透明のウィンドウが表示される。ずらずらと文字が現れた。
=====
名前:ヘーゲル・オイス
称号:大盗賊・詐欺師
年齢:40 種族:人族 性別:男 身長:177㎝ 体重:75㎏
体力:C+
筋力:B
俊敏:A-
魔力:C
精神力:B
【固有スキル】
『詐術』:A
人を欺く能力。態度や話しぶりで人を翻弄する。
『短剣術』:B
短剣を扱う能力。
【限定スキル】
『女神の抱擁』
あらゆる傷や病気、状態異常を一度だけ完全に回復できる。
使用後はスキルが消滅する。自動発動型。
『鬼力の素(小)』
5分間、体力・筋力・俊敏を1ランクアップする。
連続使用不可。インターバルタイムは48時間。
【状態】
全体的には良好。若干の疲労あり。
メル・ライルートに致命傷を与えたと判断。反撃の危険もないと考えている。
=====
これが、神父のステータスなのか?
俺が知る名前とは異なっている。
どうして『鑑定』ランクが一番下の俺に、『人』のステータスが読み取れたのかはわからない。
それに、単なるステータス値だけじゃなく、【状態】なんてのがあるのも不可解だ。
他にもランクに『+』とか『-』があったりわけがわからん。
ただ、その気になればもっと深い個人情報も探れそうだ。けど、今は必要最低限にとどめておこう。
とりあえず、このステータスが正しいのなら、神父を名乗るこの男は、大盗賊ヘーゲル・オイス(けっこう有名)で間違いない。
世に名高い大盗賊が、偽名を使って小さな町で神父をしていた。
そんなの、想像したことすらなかったよ。
「君も運が悪いね。私の生活圏内にさえいなければ、鑑定士として優雅に暮らせていたものを」
ヘーゲルは無感情に言うと、
「さて、死体の処理をしなくてはな。まったく面倒なことだ」
俺の死を確信しているのか、ヘーゲルは無防備に振り返った。
死体処理の道具でも取りに行こうというのだろうか?
まあ、この際ヘーゲルの思惑なんてどうでもいい。
今、重要なのは、奴が油断して背中を向けているという好機を、逃してはならないという一点のみ。
ヘーゲルは背を向けたまま、扉へ向けて声を上げる。
「ま、面倒事は奴に任せるか。おいっ! ロウはいるかっ。ロ――」
俺は胸に刺さったナイフを抜くと、跳ねるように起き上がった。
「ぐっ――ぁ……?」
飛びかかって奴の背中にナイフを突き刺す。
「こ、のぉっ!」
そのまま全体重を浴びせかけ、倒れながらナイフを押しこんだ。
ヘーゲルが血を吐きだす。
「ごぼっ、ごほっ、な、ぜ……?」
疑問に答えてやるつもりはない。
俺は一度ナイフを抜く。
すると、ヘーゲルはうつ伏せに倒れたまま、右の裏拳を俺へと打ちこんできた。
奴の限定スキル『女神の抱擁』が発動し、俺が与えた致命傷が見る間に回復したのだ。
その上での俺への反撃。
俺はそれを――
軽々と避けた。
なにせ奴がそうするのを知っていたから当然だ。
俺はずっとヘーゲルのステータスを表示させたままにしている。
その『状態』のところに、こう書いてあった。
=====
【状態】
完全回復効果により体調は万全。
状況理解は追いついていないが、反撃を画策。『鬼力の素(小)』を発動後、右手による裏拳で攻撃する。メル・ライルートが怯んだところでナイフを奪い、今度こそ確実に殺す。
=====
「なっ!? 避けただと?」
ヘーゲルは混乱している。
俺はその隙を逃さず、こちらに向いた奴の胸にナイフを突き刺した。
引き抜き、さらに刺す。
とどめとばかりに、もう一度。
奴の限定スキル、『女神の抱擁』は一回限り。ステータス上、もはや回復する手立てはない。
「はあ、はあ、はあ………………ふぅぅ……っ」
俺はゆっくりと、体を持ち上げる。
手の震えが止まらない。
腰が床に落ちた。
いったい、何がどうなった?
どうして俺は、生きている?
いや、理由はなんとなくわかる。
だって、俺が俺の意志に従って起こした行動なのだから。
小刻みに揺れる手を、俺はじっと見た。
固有スキル『鑑定』を発動する。
=====
名前:メル・ライルート
称号:鑑定士
年齢:15 種族:人族 性別:男 身長:168㎝ 体重:58㎏
体力:E+
筋力:D
俊敏:D+
魔力:E
精神力:C
【固有スキル】
『鑑定』:EX
対象の情報を読み取る能力。
ランクが上がるほど、読み取れる対象および情報が増えていく。
ランクEXでは、あらゆる事象の情報すべてを読み取ることができる。
また、読み取った対象によっては、そこに蓄積された知識、技術、経験を読み盗り、一時的に使用できる。
【限定スキル】
なし。
【状態】
精神状態が不安定。身体は『女神の抱擁』により全回復したため良好。
=====
待て。
待て待て待てっ。
俺の脆弱ステータスは横に置くとして。
なんだこれ? 『鑑定』のランクが〝EX〟? EXなんて聞いたことないよ? 規格外ってこと? 最高ランクのSを超えちゃってるって意味?
実際、スキル説明にはとんでもないことが書かれている。
――蓄積された知識、技術、経験を読み盗り、一時的に使用できる。
つまり俺は、ヘーゲルのステータスを読み取ったとき、奴の力量とかスキルとかを読み盗ったってことか?
いや、うん。自覚はあるんだ。
なんとなくできそうだなーって感じで、『女神の抱擁』も『鬼力の素(小)』も、俺は使った気がする。使わないと俺は今ごろ死んでたわけだし。
それに俺、ナイフを扱ったのなんて根野菜の皮むきくらいだ。なのにヘーゲルと同じくらいのナイフ捌きができたのは、奴の固有スキル『短剣術』のおかげだろう。
でもヘーゲルは、俺のスキルランクは〝E〟だと言っていた。
EとEXを読み間違えた? もしくは死にかけて覚醒したとか?
わからない。
わからないが、そもそも考えても仕方のないことだ。
今、俺にとってもっとも重要なのは――。
がちゃりと、正面にあった扉が開いた。
「神父さま、ロウさんを呼ん………………?」
木製の扉から、小さな顔が覗く。
銀色の髪をした、愛らしい女の子。長くとがった耳が、ぴくりと跳ねた。
「神父、さま……? メルくん……」
青い瞳が床に横たわるヘーゲルと、俺を交互に見やった。
そう。
俺が今やるべきは、誰がどう見ても『神父殺しの現行犯』な状況を、どう切り抜けるかなのだ――。
>>7 ありがとう
>>7 おつかれ。いつもありがと
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